STORY
物語
文化祭を三日後に控えた高校。写真部の部長、氷見野灯(ひみの あかり)先輩が学校に来なくなった。携帯は家に置いたまま。家にも部室にも帰っていない。
警察は動かなかった。「事件性なし」。家族が、そう申し立てたからだ。
残されたのは、鍵のかかった旧校舎の暗室と、現像されていないフィルムが一本。写真部の後輩である俺は、文化祭までの三日間で先輩を探すことにした。
三日間は九つの枠でできている。朝、昼休み、放課後に一か所ずつ。一か所へ行けば、その枠でほかの場所には行けない。
「先輩、どこにいるんですか」
THREE DAYS
三日間の組み立て
一日は朝・昼休み・放課後の三枠。三日で九枠です。行けるのは一枠につき一か所だけなので、九つ選んだら三日間が終わります。
職員室の鍵の貸出記録、図書室に残された展示の企画書、商店街の写真店の店主が覚えていること。手がかりは町のあちこちに置かれていますが、一か所へ行くたびに一枠が減ります。全部は回れません。
そして行き先のうちいくつかは、行っても何も起きない場所です。どれが空振りかは、行ってみるまで分かりません。
四日目の朝は来ません。三日目の夜に、そのとき持っている手がかりだけで、先輩がどこにいるのか答えを出すことになります。